三朝四朝又朝朝

思ったことなどを徒然に・・・・・・
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大河ドラマ 平清盛 第2回 感想

鎌倉・・・

柱立ての儀式、まだやってたんですね(笑)
柱が立ち、「エイエイオー」と声をあげる鎌倉武士たち。

この「エイエイオー」って「曳曳応」と書き、「曳曳」が「さあ、戦うぞ!」という呼びかけで「応」と答える、という意味のようですね。「源平盛衰記」「宇治拾遺物語」に用例があるとか。ふむ、古くからある掛け声というか勝鬨なんですね。

「草薙の剣が見つからぬじゃと?」
伝令の知らせに問い直す源頼朝。
「海の底に沈んだという事か?何をしておるのじゃ!早ようお探しせねば」
と妻で眉毛なしの北条政子が叱責をする。
政子さん、インパクトあり過ぎ(笑)

「はっ!」
急いで立ち去ろうとする伝令。
頼朝は呼び止める。
「構わぬ!」
驚く一同。
「・・・見つからぬのも無理からぬ事じゃ」
(剣の行方が分からぬと聞いて、清盛だと思った・・・今も平清盛がどこかで生きていて、剣を振り回しているのだと・・・)

と、今回も平家滅亡後の頼朝の回想から始まりました。このスタイル、これからも続くような感じですね。まぁ、いずれ清盛と頼朝は実際に遭遇するでしょうけど。「私が平清盛に会ったのは、この時が最初であった・・・」なんてナレーションするのかな(笑)

五十七年前の京

賭けで盛り上がっている博打場。
一人の若い男が勝ち、賭けられた品々を持ち帰ろうとする。
「待て!一人勝ちは許さん!」
「負けた奴の許しなどいらん!」
若者は立ち上がり、剣を腰に差す。
「おっ、おおっ・・・無頼の・・・無頼の高平太だ!」

いや、あのね・・・「無頼の高平太」って異名があるくらいなら顔も売れてるだろうし、博徒たちも気付くのが遅いんだよ!

「お前か、珍妙な格好をして京をうろついている平氏の御曹司ってのは?」
「はぁ?」
「薄気味悪いんだよ!」
薄気味悪いって、ちょっと意味不明・・・。「目障りなんだよ」とか「鬱陶しいんだよ」なら分かりますけど。

お決まりの乱闘騒ぎ。
場末の市、荒れた門、門内の整った屋敷の壁、という俯瞰は良かったですね。

追いかけてくる相手を挑発し、落とし穴に誘い込む平太。
穴に落ちた相手を見て高笑いする平太・・・。

テーマ音楽。

前回の流れから予想できる平太の現状ですね。
武勇に優れ、民にも優しさを見せ、尊敬すべき武将の平忠盛。
その忠盛が実の父では無かったこと。
実の父は白河法皇。
己は何者なのか?どう生きていけばいいのか?
己を見失い、荒れた日常を過ごしている平太。

うーむ、確かに事実を知った当初はショックだろうけど、こんなに悩む事なんだろうかね。
冷静に考えたら、これってすごい恵まれてる状況だよね。
特に冷遇されてる源為義なんかと比べるとね(笑)
平家の武力・財力に白河院の血筋だもんね。
最強じゃんと思うけどなぁ・・・。

ドラマ的には貴種流離譚って、ある種の魅力がある。
貴種流離譚は折口信夫が名付けた物語の類型で、高貴な生まれだが不遇な幼少・青年期を送り、様々な苦難に遭いながらも凄い活躍をするって話。
人気を博したハリーポッターなんかもそうだし、何より、このドラマの語り部である源頼朝とか弟である義経なんかもそうだよね。特に義経に人気があるのは、源家の御曹司に生まれながらも不遇な幼少期を送り、しかし、宿敵の平家を滅ぼすというトンでもない大活躍、そして、兄の頼朝に追われ滅ぶという貴種流離譚の典型の生涯を送ったからでしょうね。まるで醜い幼虫が蛹となり、美しい蝶となって華麗に飛び回るけど最後は虚しくなるという感じ。最後の悲劇性が頼朝などの史上の英雄たちと明確に違うところ。義経の眩しいばかりの生涯。そのため日陰的な扱いの頼朝。清盛なんて義経の仇の親玉扱い。その清盛に視点を当てた今回の大河ドラマですが、成功するかどうかは少年期や青年期の苦難や苦悩をどう描くかなんでしょうね。いかに説得力をもたせるか。その鍵となる人物が実父の白河院であり、義父の忠盛と言えるでしょう。

その忠盛と平太は・・・

京・平家の屋敷

平太の振る舞いに苦言を呈する叔父の忠正。
平氏の嫡男は平氏の血が流れている弟の平次にという忠正の苦言にも涼しい顔の忠盛。
そこへ平次に引っ張られ平太が入ってくる。
元服が決まったことを告げられる平太。
共に舞の稽古に励みましょうと平次が差し出した扇子を手で払う平太。
「平次」と声をかける母の宗子。
宗子を睨みつける平太。
「どうしました?母上。俺を叩かぬのですか?『平次に何かあったら許さぬ』と言って、俺を叩かぬのですか!」
諌めようとする忠正。
「平太を責めないで下さいませ」と宗子。
「そうして甘やかす故、ますますつけあがるのじゃ」と忠正。
「申し訳ございませぬ」と謝る宗子。
立ち去ろうとする平太に平家の重臣の平家貞が諫言する。
「平太様!元服なさるのでござりまするから、平氏の男子として相応しい振る舞いを見につけてくださりませ」
「俺には父上のようにはならぬ!貴族にも、王家の犬にも!平氏の犬にもなる気はない!いっそ逞しい野良犬となって生きていく!」
今まで静かに見守っていた忠盛が笑みを浮かべながら初めて口を開く。
「さようか。好きにせよ。お前と次に会うは博打場か?それとも盗賊の隠れ家か?言うておくが・・・」
忠盛の表情が厳しくなった。
「わしは容赦はせぬぞ!」
その迫力に押された平太は「くそっ」と言い、飛び出していった。
「平太!」と呼び止めた宗子。
後を追っていこうと立ち上がる平次と家貞。
「放っておけ」
一同を制止する忠盛。
「あやつが自ら這い上がってくるほかないのだ」

忠盛演じる中井さん、良いですね。平家の棟梁としての貫禄十分です。
第1回目では純朴で謹厳実直な青年武将でしたが、この回では重厚で酸いも甘いも噛み分けた大人の雰囲気を漂わせてましたね。忠盛が青年から大人へと変わったのが第1回目の白河院で平太の母である舞子の死を目の当たりにした時でしょう。平太という命が生きることを許されたと同時に忠盛という武将が生まれ変わった瞬間でもありました。理屈だけでは通じない厚い壁の存在、つまり、白河法皇を初めとする貴族の存在を実感として認識して、忠盛の青春は終わりを告げたというところでしょうか。そして、それは、少年平太にとっては越えていかねばならない壁になったとも言えるでしょう。

壁としての存在、すなわち、元服前の平太の人生における上限としての存在である忠盛は、平太の下限もを線引きしました。「逞しい野良犬となって生きていく」と言い放った平太に対して、「好きにせよ。(しかし、盗賊の一味となれば)容赦はしない」と忠盛は釘をさしました。迷い、悩んで、町の無頼として過ごすのは構わない。しかし、罪を犯すほど落ちぶれば、容赦なく討つ、ということ。

うーむ、忠盛、いいですね。

忠盛が優れた番犬であることを知り尽くしている平太は、忠盛の静かな言葉の中に忠盛の本気を感じたはずです。未だに乗り越えられない壁である忠盛に、我侭勝手な振る舞いをも制限された平太。八方塞がりなわけで、屋敷を飛び出し夜の京の街中を馬で疾走し、咆哮するしかなかった・・・。

「誰なんだ、俺は!俺は誰なんだー!」と叫ぶ平太。
「誰でもよい」
「!?」
「誰でも良いから助けてくれー」の声。

その声の主を探すと、昼間、平太が掘った落とし穴にはまった一人の男が。
助けられ一息つく男。
「この穴は今の世をあらわしておる」
「いや、これは俺が掘った落とし穴で・・・」という平太を無視して男は言葉を続けた。
「この地へ、都を遷してより三百余年・・・ひららか、かつ、安らかな世が続くと思いきや、いつの間にやら、世は、かように穴ぼこだらけ、隙だらけになっておる。更に見よ。あの月を覆う煙を。輝く月をどす黒く染める煙。あれもまた、闇に続く今の世を表していると言えよう・・・」
「さようにござりましょうか・・・」
「うむ?」
「俺にはあの煙があがいておるように見える」
「あがいて?」
「己のどす黒さにもだえ苦しみ、月の光に染まりたいと、必死で昇っている・・・そんな姿に見える」
平太の言葉に男は笑った。
「はっはっはっはっはっ。あれが何の煙か存じて、かように申すか?」
「えっ?」
「かすかに香る磯の香り。火元の方角。御所で魚網が焼かれているのであろう・・・白河の院による殺生禁断令じゃ。まこと、白河の院は太平の世が生んだ怪物よ」
「怪物?」
「現に生ける物の怪とでも申すもの」
「物の怪・・・」
白河院を現に生きる物の怪と評した男は高階通憲であった。

その、物の怪と評された白河院。移動には忠実な番犬として忠盛が護衛している。

今様を唄い舞いおえた祇園女御が院に話しかける。
「忠盛はよう仕えておりまするな。あなた様にあのような思いをさせられたというのに」
「武士が王家に仕えるは道理じゃ。他に生きる道はない。それを忠盛はわきまえておるのだ。あの時から身をもってな」
「年が明ければ元服だそうにございます」
「・・・」
「あの時の赤子、平太が」
「・・・」
「会うてやってはいかがです。さすれば、魚網など焼かずとも極楽往生がかないましょう」
祇園女御を張り倒す白河院。
「出すぎたことを申すな」

相変わらずの傍若無人ぶりですね。
白河院の犠牲者と言えば、鳥羽上皇。
妻の璋子(たまこ)を寝取られ、帝の位から退位させられ、新たに帝の位についた崇徳帝は我が子ではなく白河院と妻との間の子・・・。
妻の璋子の元を訪れた鳥羽院は璋子の女房である堀河局に愚痴をこぼす。しかし、璋子が現れると愛しげに璋子に声をかける鳥羽院。

うーむ、切れそうで切れない危うい心理状況を上手く演じてますね、三上さんは。

いつ爆発してもおかしくない火薬庫と化した朝廷内部と言ったところでしょうか。

大治四年

平太の元服の儀。
いつもの格好で現れた平太であった。
加冠役の藤原家成に問う平太。
「何故、貴族は白河の院の悪しき政をいさめられませぬか?殺生禁断令が民を苦しめておる事が分かりませぬか!」
「おやおや、これは手厳しい」
「お答えいただけぬのなら、かようなお方の加冠などご免被りまする」
去ろうとする平太を遮る平氏の家臣伊藤忠清。
平太は無理やり押さえつけられる。
「先ほど、問われたことでござりまするが、白河院も御年七十六。少々お耳が遠くなっておいででしょう。表で野良犬がいくら吠えても聞こえませぬ」
平太に冠を被せる家成は言葉を続ける。
「せめて飼い犬となって、お耳のそばで吠えませぬとな」

その様子を見ていた忠盛は平太に申し渡した。
「本日より、名を清盛と改めよ」

その清盛、何故か、海の上に浮かぶ小舟で吠えていた(笑)
「海はいいのう」と舵をとる鱸丸(すずきまる)に話しかける清盛。
「漁師に生まれればよかった」と言う清盛に答えぬ鱸丸。
殺生禁断令である。
鱸丸の父で、漁村の長の滝次の元を訪れた清盛は、その惨状を目の当たりにする。

そんなある日、ボロボロな姿でヨロヨロと都の大路を歩く鱸丸の姿があった。
平家の屋敷に運び込まれた鱸丸。
父の滝次が殺生禁断令に反し漁をしたため捕縛されたとの事。
「父上!早う滝次を助けに行きませぬと!」
「此度の事は法皇様の命に背いた滝次が過ち。黙して沙汰を待つまでじゃ」
「話にならぬ」と駆け出す清盛。
「法皇様に逆らってはならぬ!」
「ならば、何故名付けたんだ・・・俺を清盛と。何故『清い』の文字を与えたんだ。罪無き民を泣かせて武士など名乗れるか!」
駆けていく清盛。
黙って見送る忠盛。
忠盛は側に寄ってきた妻の宗子に呟いた。
「『武士』と申したぞ。清盛が己を『武士』と」
嬉しそうに笑う忠盛であった。

極楽往生をするため、お経をあげるのに余念がない白河院。
「申し上げまする。拝謁賜りたいと、しつこく申す者がおりまして」と取次ぎの声。
「追い返せ」
「はっ」
「いきなり参って、このわしに会えると思うとは、どこの・・・」
思い当たる人物は一人しかいない。

拝謁を許された清盛。
あの場所、清盛の母舞子が命を奪われ、忠盛が己の無力に直面した、あの場所で、時を経て、清盛は白河院と対面する。

「平清盛と申す者は、そちか?」
「はい」
「平忠盛が子か?」
「平忠盛は・・・父ではござりませぬ」
「・・・して、何用あって、ここへ来た?」

滝次の許しを請う清盛。
「ならぬ」と拒否する白河院。
清盛は訴える。

「見せしめのためと仰せられまするか?」
「国を治めるためと申しておる」
「戯言にござりまする。法皇様はおびえておいでにござりましょう・・・現に生きる、物の怪がごとき己が振舞いに。それ故、今更、仏の教えにすがり、魚網を焼く。あのどす黒き煙のように。月の光に染まろうと、必死にあがいておいでなのです」
「これは面白き事を申す」
席を立ち、清盛の側に歩み寄る院。
「わしが現に生きる物の怪とは・・・では、そちはどうじゃ?誰が腹から生まれた?」
「存じませぬ」
「そうか・・・知らぬか」
庭に座る清盛の目前に降り立った院。
「そちの母は白拍子じゃ。卑しき遊び女じゃ」
「お止めくださりませ」
「その女・・・」
「聞きとうござりませぬ!」
「・・・王家に災いをなす者を腹に宿しておった。それ故、腹の子を流すよう命じた。だが、従わず逃げ追った故、わしが殺した」
院を見上げる清盛。
「そちの座っておる、その場所でな。その腹より出でた赤子の・・・そちの目の前での」

目を下げた清盛は土を手で撫でた。
泣きながら清盛は問う。
「ならば、何故、私は、生きておるのですか?王家に災いをもたらす者と言われ、母を殺されて、なお」
院を見据えた清盛。
「何故、私は生きておるのですか?」
清盛に顔を寄せた院。
「それはのう、そちにも、この物の怪の血が流れておるからじゃ。分かったか?清盛っ!」

うーむ、白河院、己の血を引く二人の男に「もののけ」をとりつかせたと言っていいでしょう。
一人は、鳥羽上皇。上皇の内に、静かに物の怪が成長しています。
そして、清盛。清盛を閉じ込めている忠盛という殻を少しだけ開け、物の怪の血を流し込んだ感じですね。

鱸丸に詫びた清盛は、忠盛に舞の稽古をつけてくれと申し出る。

この後、清盛は、岩清水八幡宮の臨時祭で、白河院を初めとする貴族たちの前で舞人を演じるわけですが、途中、鱸丸が剣を放り投げ、その真剣を受けとった清盛は踊り続け、院に真剣を突きつけたり、武者丸(後の源義朝)が屋根の上から見ていたりと、?な演出。黒い衣装を身にまとった武者丸。お前は忍者か!(笑)

舞い終わった清盛は大地に剣を突き立てる・・・って、この演出も何回するんだろうか。

清盛は忠盛に言い放つ。
「俺は父上のようにはならぬ。王家の犬にも、平氏の犬にもならぬ。されど、俺は生きる。野良犬の声が、この面白うもないこの世を変えるまで。面白う、生きてやる」
忠盛は静かに答える。
「さようか・・・好きにせよ」
その口元が僅かに緩む忠盛。
目で答える清盛であった。

・・・

第1回目に比べて、画面もちょっとは綺麗になりましたかね(笑)
突っ込み所もありましたが、忠盛と白河院が支えたって感じの第2回でした。

忠盛、良いですね。清盛が乗り越えるべき壁、打ち破るべき殻としての位置づけは良いですね。
でも、その壁、あるいは殻は、冷たいものではないですね。そのへんを感じさせる中井さん、上手いです。

また、忠盛が大人の武将として成長した「あの場所」で、今度は清盛が物の怪として目覚めるっていう演出も良かったです。
忠盛は己が味わった限界を清盛が打ち破ってくれることを期待しているのでしょうね。

白河院は、この第2回の最後であっけなく崩御しましたが、白河院が残した物の怪の血は、無意識の内に鳥羽院の中で、意識的に清盛の中で大きくなっていく感じです。この二人、白河院の血を引いていると同時に、白河院が原因となる心の傷を負っていますからね。特に清盛は周囲の人々全てから望まれて生まれたわけではなく、しかも、実の父が実の母の命を奪ったという出生の秘密の核心を知ってしまいましたし。ただ、その大前提の設定が当時の穢れを忌み嫌うという慣習には合いませんけどね。ドラマ性とリアリティの選択の問題なのでしょうけど。

主役の松山君、ちょっと力が入りすぎたってところでしょうか。
白河院から「物の怪」を受け継いでしまった清盛、どうなることでしょう。

この「平清盛」、大河ドラマの物の怪となるのでしょうか・・・。
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