三朝四朝又朝朝

思ったことなどを徒然に・・・・・・
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「JIN -仁- 完結編」・・・ある時間管理人の告白その3
はじめに

「ある時間管理人の告白その2」の続きです。

「JIN -仁- 完結編」についての、ちょっとしたお遊びということで・・・。
したがって、「JIN -仁- 完結編」を見たことのない方には、全く意味不明だと思います。

・・・と言うわけで、時間管理人と名乗る不思議な老人と出会った私。平成22年の10円玉やホスミシンの薬瓶の話に続いて、気になった人物について思い切って聞いてみることに・・・。

 龍馬

「あの・・・なかなかお尋ねしにくいことなんですけどね・・・」
「なんでぇ、急に改まって・・・」
「いや、あの、時間管理人というお仕事は、時空の歪みで生じたタイムトンネルの閉鎖、それによる被害評価と修正ってことでいいんですよね?」
「そうだよ。それがどうしたんだい?」
「で、あってはならない物なんかは"ぱっ"と消しちゃうわけで」
「おう」
「じゃぁ、・・・人なんかの場合も同じなんでしょうかね?」
「そりゃそうよ、人も同じさ。いてはいけない人がいたらまずいだろう?生きてちゃいけない人が生きてたら消さなきゃなんねーのさ」
「・・・じゃぁ、あなたも何人かの人を消したわけで・・・」
「あたりめーよ、こちとら今は現役を退いて、こうしてあちこち旅行三昧の隠居爺だがよ、現役のときゃ、凄腕の必殺管理人として、この世界じゃ、ちょいとばかり名を知られてた口なんだぜ!」
「凄腕・・・必殺・・・」
「そうよ、だから、幕末っていう、あの厄介な時代をおいらは任されていたのさ。平安時代とか管理してる奴なんて、この世界じゃ落ちこぼれよ。なんてったって暇だから、あの時代は」
「はあ、そういうもんなんですかね・・・」
「そうよ、しかしよ、あん時はさすがのおいらも焦ったよ、なんたって未来の医学で次々江戸の奴等を治していく奴が現れちまったからよ」
「ははあん、仁のことですね」
「まったくっ!あの先生はさ、『歴史は変えられないわけじゃない』とか『神は乗り越えられる試練しか与えない』とか妙な台詞で自分を燃え立たせちゃってよ。おまけにバカ龍馬と二人で意気投合までしちまいやがって・・・ったくよ!」

私は笑いをかみ殺しながら興奮している老人をなだめた。

「まあまあ、もう終わったことですから・・・でも、龍馬とかは、結局、あなたが・・・その・・・け・・いや・・ころ・・・いや・・・引導を渡したわけでしょ?」
「そうだよ」
老人はあっさりと認めた。
「龍馬は、もうあの時点であいつの仕事は終わったのさ。あんな何考えてんのか分からん奴はあれ以上生かしておくと何しでかすか分かったもんじゃねーしな」
「しかし、龍馬は明治後も生きていたらって今でも話題になったりしますよ。早すぎたんじゃないかって」
「馬鹿言っちゃいけねぇよ。国内で大人しくしとく玉じゃねーだろ、龍馬はよ。あいつに、あの後、外国まで乗り出されて"あばんちゅーる"されたら、外国の管理人たちから、おいら、総スカンくらうところだぜ。何が"世界の海縁隊"だよ、ふざけてんだよな、あいつはよ・・・まぁ、そこがあいつの面白いとこでもあんだけどさ」
「外国の管理人もいるんですか」
「あたりめーよ、おいら一人じゃ無理だろ、どう考えてもよ。それぞれの国と時代に管理人はちゃあーんといるのさ。しかし、龍馬ってやつは執念深いやつでね。最後の最後に血になって南方先生の体に乗り移っちまいやがってよ。そしたら、おいらが南方先生が無茶しないように先生の頭の中に仕込んだ脳腫瘍と喧嘩までおっぱじめやがってさ、こっちも管理するのがてんてこ舞いだったさ」

仁は、龍馬暗殺に関することを言おうとしたら激しい頭痛に襲われていた。まるで、孫悟空の頭の輪のように・・・。

「あっ、やっぱり、あの脳腫瘍はそういう仕掛けだったんですか!?」
「そうよ。あの先生、妙に龍馬暗殺阻止に使命感を持っててさ。それを邪魔するのに、こっちも必死よ。そこへ龍馬自身が絡んできやがるんだから、もう大変さ」
「はぁーそういうことが裏で起こってたんですね・・・」
「南方先生も大変だったと思うぜ。なんせ頭の中でおいらの指令と龍馬の意識が喧嘩してんだからよ。
『龍馬っ!いい加減あきらめろよ、とっととあの世へいけよ、邪魔邪魔っ!』
『そんなこと言うとらんと、ちくと目ぇをつぶってつかーさい!南方しぇんしぇが可哀想じゃきに・・・』
『ダメダメダメーっ!』
『こらえてつかーさいっ!』って感じよ。あははははっ」
「あはははっ・・・って・・・最終回の仁の頭痛の裏では、そんな凄まじいと言うか、面白いことが起こってたんですね・・・ふぅー」

「まぁ、今では笑い話だけどよ。で、終いにさ、おいらも疲れちゃってよ。『とりあえず南方先生を元の世に戻すから、そしたら、龍馬、お前さんも消えるんだぜ』って約束させたって訳さ」
「なるほど、だから最後は龍馬の声が仁を現代に導いて、そして、手術で脳腫瘍が取り除かれたと同時に龍馬も消えたってことになったんですね。でも、龍馬もよく約束しましたよね。名残り惜しかったでしょうに」
「まぁな、そこは男と男の約束だからよ。そうでもしないと、あいつ南方先生の頭にずっと取り付いてさ、キャバクラとか悪い遊びを先生に教えるとこだぜ。ったくよ。それじゃ、南方先生のその後の人生も変になっちまうからよ、それはさすがにおいらも可哀想だと思ったしな・・・」
「・・・じゃぁ感動的なドラマの最後も、その裏には管理人だった御隠居さんのお力があったってことですね」
「そういうことさ」

東修介

「あっ、そうそう、龍馬を斬ったのは最終的に護衛の東修介ってことでしたけど、あれも御隠居さんが裏で仕組んだってことですか?"歴史の修正力"ってことで・・・」
「まぁ、そういうこったな」
「はぁーあの時は世間は大騒ぎでしたよ、護衛の東が斬ったって!」
老人は悪戯っぽくニヤリと笑った。
「そうかい、おいらもあん時は悩んだけどよ、東と恭太郎の相討ちとかよ」
「ええーっ!そんな計画もあったんですか!?」
「そうよ、どちらも南方先生に助けられた奴らだろ、いっぺんに修正するにはもってこいの機会だったしよ」
「なるほど。でも、そうはしなかった・・・」
「そうよ、その計画だとよ、厄介な奴が生き残っちまうだろ」
「ははあ〜龍馬ですね」
「そうよ、あいつが生き残っちゃまずいだろ」
「でも、東と恭太郎を相討ちにして、龍馬は残り二人の刺客にやらせればいいじゃないですか?」
「馬鹿言え!龍馬をなめんじゃねーよ、龍馬は北辰一刀流免許皆伝の腕だぜ。丸腰とは言え、残りの二人じゃ相手になんねーな。十分に逃げられるさ」
「はあ、そういうもんですかね」
「そういうもんさ。龍馬をやるには、相当の腕を持ったやつが不意打ちを喰らわせるのが一番。で、おあつらえ向きの奴が居たってわけ」
「東修介ってことですね。でも、東は可哀相じゃないですか?」
「何言ってんだよ。東は元々さ、禁門の変の時に鉄砲傷であの世へおさらばするはずだったんだぜ。この世に想いを残してな・・・そいつをあの南方先生が治しちまいやがったことで寿命が少しばかり延びたわけだ。そりゃ、目出度てぇことだろ?」

そうだった。東修介は禁門の変で脚を鉄砲で撃たれ、仁に治療され命を救われたのだ。脚に食い込んだ銃弾を取り出さなければ、脚が壊疽して命まで落としていたはず・・・。

「しかし、結局は、時間管理人さんに修正されちゃうわけですからね・・・」
「何言ってやがる。東はそのお陰でよ、龍馬と行動を共にして、夢も一緒に見て、再びこの世に生まれてきたいって希望も持って、おまけに、兄の仇討ちまで出来てさ、それで、逝っちまったわけさ。禁門の変で想いを残したまま逝くのと、えれぇー違いだろうよ」
「そう言われれば、そうですね・・・」
私の言葉に老人も満足そうに頷いた。
「そうだろ!あれは、おいら自身の仕事ん中でも上出来だと思ってるよ、今でもな・・・。龍馬といい東といい、なかなか良い男たちだったぜ。あの時代は熱い奴等がたくさんいたよな、ここがよ」
老人は、そう言いながら自分の胸をたたいた。

「確かに・・・。でも、東修介も、ご隠居に操られてったってことを知ったら何て思うでしょうね」
「馬鹿いっちゃぁいけねえよ、誰が人を操れるもんかい。おいらは、そういう状況は作るけど、最終的な決断はそいつ自身がやってんだぜ」
「ええっ!修正っていうのは、御隠居が、言わば、セッティングするだけなんですか?」
「そうよ。東の場合、命を拾った後に龍馬の護衛になるように仕向けたさ。そん時、あいつが兄の仇討ちということで、すぐに龍馬を斬るって可能性だってあるわけよ。まぁ、おいらは東の性格からそういう軽率な事はしねー男だってことは読んでたがよ。案の定、東は龍馬の護衛をきちんと果たしたわけさ。で、寺田屋のあの土壇場で、あいつ自身が決断して、ああいう事になったってわけ。だから、あん時、東がもしも別の行動を取れば、それに応じてさ、おいらも別の策を講じればいいだけのことさ」
「へぇー、時間管理人の仕事って、結構、手間暇かかるんもんなんですね?」
「まあな、でもよ、存在を消さなきゃなんねぇ奴ばかりじゃねーしよ。ちょいと記憶を消すだけでいい場合も多いからさ」
「記憶と言えば、咲は結局のところ仁の記憶を無くしたんですかね?それとも・・・」
「咲・・・ああっ、橘んところのお嬢様だな。あのお嬢様には、さすがのおいらも手を焼いたぜ・・・」
老人は懐かしそうに何かを思い出すような表情を浮かべた。

つづく・・・。
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