三朝四朝又朝朝

思ったことなどを徒然に・・・・・・
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「JIN -仁- 完結編」・・・ある時間管理人の告白その2
はじめに

「JIN -仁-」の完結編最終回を見終わった後、自分なりの感想を書いてみて、その後もいろいろと、橘咲はどうだったのか、タイムスリップは?とか、10円玉は?とか、考えているうちにちょっと変な話を思いつきまして・・・。

これは「ある時間管理人の告白その1」という記事の続きです。
謎の分析とか、そういう大層なものではありません。
ちょっとしたお遊びということで・・・。
また、「JIN -仁-」を見たことのない方には、全く意味不明だと思います。

と言うわけで、時間管理人と名乗る不思議な老人と出会った私ですが、平成22年の10円玉に続いて、次はホスミシンについて聞いてみることに・・・。

入口と出口

私は機嫌よくコーヒーを飲んでいる老人に尋ねた。
「あの、もう一つ聞いていいですか?」
「おう、かまわないさ、何でも聞いとくれ」
その言葉に安心した私は、ホスミシンの薬瓶について聞くことにした。
「あの・・・最終回で恭太郎が錦糸掘の崖のところでホスミシンを拾ったはずですが、何故あそこに落ちてたんですかね?」
「ああ、あれかい。何が分からねーんだ?」
「何がって・・・確か、あそこ、錦糸堀の崖って江戸から東京への出口ってことですよね。逆に東京から江戸への入口が神田川沿いの崖であって・・・。と言うことは、ホスミシンは江戸の入口である神田川の崖の上辺りに落ちるべきあり、出口である錦糸堀の崖のところに落ちたのは変ですよね」
「なんだい、そりゃ」
「いやいや、『入口と出口は違う』って言ってましたから・・・」
「誰が言ってたんだ、そんな事」
「誰がって、そりゃ、仁ですよ。主人公の仁がそう言ってましたから」
「ああ・・・そういうことかい、そりゃ主観っていうやつだな」
「主観・・・?」
「そう、南方先生から見たら入口と出口は違って見えるだろうよ」
「ええっと・・・よく分かりませんが・・・」
「なんでぇ、頭が固てぇなぁ、お前さん」
「すみません」
「じゃぁ、聞くけどよ。象山先生はどうだったんだよ?」
「象山・・・あっ!?」
「だろ!象山先生が少年の時にさ、江戸から東京へ行った出口は故郷の木から落ちた所だよな。東京から江戸に戻ってきた入口はどうよ。同じ木の所だったよな」
「た・確かに・・・入口と出口は同じ・・・」
私は、涼しげな顔をしてコーヒーを飲んでいる老人を見つめるだけだった。
整った顔立ち・・・きっと若い頃は女性にもてたんだろう・・・そんな事を思った私は我に返った。
「あっ、じゃぁ、なんで仁は入口と出口は違うと思ったんですかね?」
「時間差だな」
「時間差・・・?」
しょうがないなという顔をした老人は話を続けた。
「考えてもみろよ。象山少年は東京へ行って江戸に戻ってくるまで、そんなに時間は経ってなかったろ。でもよ、南方先生は6年だぜ、6年っ!」
「確かに6年・・・」
「そんなに長い時間が経ってんだよ。時間管理人がいくら怠け者でもよ、時空の歪みを見つけて修復しちまうだろうが。でもよ、象山少年の場合、時間が短けーからよ、修復する前に往復しちまったって寸法よ」
「なるほど!仁の場合は神田川の崖のところに時空の歪みが出来たけど、時間が経ってしまったので、その出入口は、えっーと、管理人さんのあなたが直してしまった。で、6年後に今度は新たに錦糸堀のところに時間の出入口が出来てしまった。だから仁から見ると入口と出口は違うと思った・・・」
「まぁ、そういうところだな、分かりゃぁいいのよ」
「と言うことはですよ。仁は江戸へ来た直後に神田川の崖から飛び降りていれば・・・」
「そうよ、元の世界へ戻れたってことよ。それが、あのバカ龍馬が止めたって話じゃねーか。あいつは10円玉は落っことすしよ、話をややこしくしてやんのよ、嫌になるねぇーまったくよ」
私は慌てて周囲を見回したが、客が私たち二人だけということに気がついて肩の力を抜いた。
「バカ龍馬って・・・あんまりそんなこと言わない方がいいですよ。龍馬ファン結構多いですからね」
「ふん、そうらしいね。嫌なるよ。こっちの苦労も知らずにさ」
老人はコーヒーをゴクリと飲んでポツリと呟いた。
「でもよ、良い奴だったよな・・・」
「確かに、良い奴でしたよね・・・」
しんみりとした雰囲気が私たち二人を包んだ。

ホスミシンの薬瓶

「あっ、じゃぁホスミシンの薬瓶が錦糸堀のところに落ちてたのは、何ら問題ないわけですね」
「そりゃそうよ。入口と出口が同じなんだから、あそこに落ちて恭太郎が拾っても何の不思議もありゃしねーよ。大体、あの東都大学付属病院の階段ってところは時空の歪みが生じやすいところみたいでよ。おいらたちも手を焼いてるのさ。あそこは時空の歪みのバイパスみてーなもんだろうな。だから、あそこの非常階段から転げ落ちた薬瓶が、あん時の江戸の出入口の錦糸堀に落ちるってことはよ、物の道理な訳よ」
老人はコーヒーを一口飲んで私を見た。
「ところで、おめーさん、妙なこと考えてんじゃねーだろーな?」
「えっ?妙なことって・・・?」
「いや、何、たまにいるからさ、テレビを見て真似する奴がよ」
「はあ?」
「東都大学付属病院の階段から転げ落ちたら江戸時代に行けると思い込んで、ほんとに落ちる奴がいるんだよ」
「いやぁ〜私はそんなこと思ってませんって!私が江戸へ行っても仁みたいに特別な技術があるわけでもありませんから・・・おそらく一日で音を上げるでしょう」
「そうかい、それならいいんだ。今じゃ、あそこは特別監視区域に指定されてるからよ、滅多な事は起きねーよ。階段から転げ落ちたって大怪我するのが関の山さ」
「なるほど・・・しかし、時間管理人のお仕事って大変ですね」
「あたりめーよ!時空の歪みが生じたら、まずはタイムトンネルの所在探しをしなきゃーいけねーのよ。それがまた、やっかないなもんでさ。すぐには分らねーのさ。でも、なるべく早くトンネルを閉じねーとよ、次から次へと変なもんとか人が往来しちまうからね」
「ははぁ・・・なるほど、そういうもんですか・・・」
「おう、で、ようやくトンネルを閉じることができりゃぁ、今度は被害調査が待ってる寸法さ。どういうもんが往復したとかさ、それがどういう影響を及ぼしてるとか、で、被害の評価が終わったら、最後は修正しなきゃいけねぇのさ」
「それが"歴史の修正力"ってやつですか?」
「まぁ、そういうこった。ホスミシンの薬の場合、おいらが気づいたときにゃ、中身はもう使われちまってたからね。だから空の薬瓶だけ始末させてもらったってことさ」
「だからホスミシンの薬瓶は消えたってことでいいんですね」
「ああ、おいらが消したからね。ああいうもんが残ってちゃ、後がややこしくなるからさ。ぱっと消えてもらったよ」
老人はそう言いながら、右手を開いて、ものが消える動作をした。
「・・・じゃぁ、もしかして、物だけではなく、その・・・人も・・・」
私の言葉に、老人はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
その不敵な笑みを見て、私の背筋にヒヤリとしたものが走った・・・。


つづく・・・と思います。
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