三朝四朝又朝朝

思ったことなどを徒然に・・・・・・
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日曜劇場 「JIN -仁- 完結編」 第11話 最終章後編(最終話)感想・・・江戸編
JUGEMテーマ:JIN -仁-

第10話で、龍馬が亡くなってから、正直、私の中では「JIN」は半分以上終わっていた感じもありました。
後は、謎解きと後日談くらいだろうな、とか思っていましたが・・・。

油断してました。
上野戦争が終わって以降のシーンは圧倒されっぱなしでした。

というわけで、前の記事の続きです。
でも、最後まで辿り着けず(笑)江戸から現代に仁が戻るまでの感想です。
最終回、内容が濃すぎます・・・。

Ken Hirai@itoshiki hibi yo


心の声

上野戦争終結後、治療の場を仁友堂へ移した仁たち。

左腕に被弾した咲は傷の治りが悪い。
脳腫瘍の影響が酷くなる仁。

咲の体を気遣う仁であったが、腫瘍の影響で吐き気をもよおす。
部屋を出て行く仁を追いかけることもできず座り込む咲。
熱のため視界も霞んでいく・・・。

廊下に踞り嘔吐している仁を見た佐分利。
「先生、先生っ・・・脳腫瘍による噴出性嘔吐・・・でっか?」
苦しみながらも頷く仁。
「正解です・・・」
自分の体を教材として、最後まで医学の知識を伝えようとする仁。
そして、仁の気持ちに応えようとして、悲しみの気持ちを抑える佐分利。

激しい頭痛。
(先生・・・)

「・・・龍馬さん?」

(ここじゃ、先生。頭ん中じゃ)

「頭の中・・・?」

(わしが話すと、痛むがかえ?・・・ほいたら!)

「・・・今の幻聴いうやつでっか?」
「たぶん・・・正解です」

そう答えながらも、仁はほぼ確信した様子。
幻聴ではないことを。
頭の腫瘍は龍馬と関係があることを。
「たぶん・・・正解です」は、佐分利の質問の答えと同時に自問自答した結果出た言葉なのでしょう。

苦しむ仁を呆然と見る佐分利の口から自然とこぼれ出た言葉。
「私はなんで、こんな薮なんでしょう。一番助けたい人には結局何も出来へん・・・」
そんな佐分利に笑顔を見せる仁。
「もう死なんとって下さいよ、先生っ!」
「佐分利先生はすごい医者になると思いますよ。私が自分が薮だって気付いたのは、たった6年前だったんです。それに比べたら、佐分利先生はびっくりするくらい早いです」
力強く頷きながら仁は続けた。
「佐分利先生は、大丈夫です」
「南方先生・・・」

笑顔で頷く仁。
江戸の人々のように、笑うのが上手になった仁。
この時の仁は、絶望的な状況の中でも希望を見出したような感じですね。
「自分は、咲や佐分利をはじめとして仁友堂の医師たちに医学を伝えるためだけの存在である」という思い。
それは究極まで突き詰めた結果の答えであり、仁の心はどこまでも澄んだ透明なもので満たされていたのかもしれません。
苦しい中で、敢えて笑顔を見せたのは、そういうことだったのかもしれませんね。
だからこそ、この時に、はっきりと龍馬の声が聞こえたのでしょう。

しかし、佐分利が実感した苦しく切ない感情が仁にも降り掛かる事態が・・・。
「大丈夫ですか!咲さん」
病室から届いた叫び声。
咲は緑膿菌に感染していたのであった。

緑膿菌

緑膿菌とは、グラム陰性好気性桿菌に属する真正細菌の一種。・・・自然環境中に存在する代表的な常在菌の一種である。ヒトに対する病原性があり、健常者に感染することはほとんどないが、免疫力の低下した人には感染して日和見感染の一種である緑膿菌感染症の原因となる。消毒薬や抗生物質に対する抵抗力が元から高い上、後天的に薬剤耐性を獲得したものも多いため、いったん発症すると治療が困難であることから、日和見感染や院内感染の原因菌として医学上重要視されている。(wikipediaより引用)
こういう細菌が存在するんですね・・・知りませんでした。

咲の腕の傷を見た仁は愕然とする。
「咲さんが感染しているのは、おそらく・・・緑膿菌という細菌です。この菌にペニシリンは効きません。でも自然回復を望めない感染症ではないんです。咲さんの体力を戻し、免疫力を高める努力をしましょう」

夜、独り看病を続ける仁。
気がついた咲。
「申し訳ございませぬ、忙しいときに・・・このような・・・」
「私こそ気付かなくて申し訳ありません」
「いえ・・・私が言えば良かったのです・・・膿が出尽くせば治るものと、思っておりました・・・」
脳腫瘍のため自由の利かなくなった手で手拭いを絞ろうとする仁の様子に咲は手を伸ばす。
「私が・・・」
「咲さん、それが駄目なんですよ。ちゃんと休まないから、免疫力が落ちて菌に負けちゃうんです」
「菌ごときに負けては母に叱られますね・・・」

咲の容体は好転せず、敗血症ショックで死に至りかねない状態へと・・・。

「ホスミシンでもあればなぁ・・・」
そう呟く仁であった。

ホスミシン・・・緑膿症に効く抗生剤。

緑膿菌とかホスミシンなど、ここらへんは医学的な知識がないと先が読めないですよね。
鉄砲傷→緑膿菌に感染→ホスミシンという展開とは・・・。
私も仁友堂の先生方と一緒に学ばせていただきました(笑)

母の想い

「本来ならば、南方先生がお伝えになるべきなのでしょうが・・・」
仁の代わりに橘家を訪れた山田先生の言葉に恭太郎も心配する。
「先生もお悪いのですか?」
「よくはござりませぬ・・・我々も出来うる限りの治療は致しておるのですが・・・」
栄に視線を移した山田。
「出来ますれば、奥方様に咲様を一度見舞っていただければ・・・」
「私は会いませぬ。どうか恭太郎ひとりで・・・」
「母上!」
「あのこにお伝え下さいませ。約束通り己れの足で戻ってきなさいと」
「母上、咲の病は一重に私の所為でございます。何卒一緒に見舞って・・・」
「私が参れば、咲は己れが死ぬやもしれぬと悟りましょう!それは、咲の気力を奪うやもしれませぬか!」
涙を堪え、山田に頭を下げる栄。
「南方先生にお伝え下さいませ。咲をよろしくと・・・」

いや〜橘家の人たちは頑固者ぞろいですよね(笑)
本当はすぐにでも咲の元へ飛んで行きたいはずなのに。
でも、娘のことを知り尽くした上での栄の言葉ですね。
栄さん、素敵過ぎます。上野戦争のときもそうでしたが、ここでも武家の奥方としての矜持と母としての愛情を見事に見せてくれましたね。
登場シーンは短かったですが、栄さん、私は忘れませんよ!

縫い合わされた絆

咲の脈をとる仁の指・・・小刻みに震えて・・・。
「意外に・・・」とつぶやいた仁。

思った以上に強い脈だったのでしょうか?それとも?

ここからのシーン、このドラマの中で、最も美しいシーンだった。
いや、ほんと、すごい。
よくこういう脚本が書けるもんだと思いました。

閉じられた咲の目から涙が一筋。
「咲さん!」
目を開けた咲は仁の顔を見て安堵の表情を浮かべた。
「・・・夢を見ておりまして・・・熱にうかされ、ふと目が覚めると、先生がどこにもおられぬのです。私は仁友堂を探すのですけれど、先生はどこにもおられず、それで未来にお戻りになったのだと思って・・・ああっ良かったと・・・思ったところ、目覚めると先生のお顔が見えて・・・」
「良かった?」
「お戻りになれば、先生の癌は直せるではありませんか」
胸が熱くなる仁。
「大人しくしておりますので、どうぞ他の方の治療に」
身を起こした咲を仁は抱きしめる。
「先生・・・?」
「咲さんの寝てる顔を見てたら、彰義隊の皆さんのことを思い出したんです」
「彰義隊を・・・?」
「あの人たちは、ただ切羽詰まってただけじゃなくて、意外に、明るい気持ちもあったのかなって。もし、かけがえのないものが無くなってしまうのなら、一緒に無くなるのが、いちばん幸せだって・・・そんな風にも、思ったのかなって・・・」
仁の言葉を噛み締める咲。込み上げるものを抑えた咲は諭すように言う。
「・・・医者が、そのようなことを言って、どうするのですか・・・」
その言葉に仁は笑顔を浮かべる。
「・・・はい」
咲は涙と笑みを浮かべ、そして、繰り返す。
「どうするのでございますか・・・」

咲は、心の底から仁の無事を願っています。
そのためには仁が元の世に戻ることを願っています。その結果、会えなくなってもいいと思っています。
かつて和宮暗殺未遂容疑で仁が大牢に囚われ、闇から闇へと葬られる可能性あることを知った咲は、元の世に仁を戻すことを強く神に願いました。
仁の身を案じる野風に咲は「一つだけ方法がある。それは元の世に戻ること」と言いきりました。
仁が居なくなり、それは元の世に戻ったからと安堵する夢までみた咲。
その咲が我に返り、仁の顔を見て、悲しそうで、でも、嬉しそうな、そんな複雑な表情を浮かべるんですよね。
いや、もう、涙が出ますよ、これは・・・。

仁は、仁で、二人の置かれた今の状況を、かつて、上野で見た彰義隊の隊士たちに重ねてしまう。
弱っていく咲の体、そして、自分自身も残された時間は確実に少ない。
冷静な医師の目で見れば、それは分かり過ぎるくらいに仁には分かっていたことでしょう。
そんな時に、自然と浮かんできた彰義隊の姿・・・。

上野での仁は、医師として、目の前の傷ついた命を助けることだけに専念していました。
手当てをした兵士たちが、たとえ再び戦場へ向かおうとしても、ただ黙々と治療する医者たちの姿。
しかし、医師としての立場を離れ、一人の男として、一人の人間として、咲を見た時に、はじめて彰義隊の姿と重なる自分。
そのような生き方もあるんだと・・・決して医師としては認められないはずだけど・・・。
仁は素直にそのことを口にする。
それは、以前、咲に求婚したとき以上に純粋な咲への愛の告白となりました。

咲は、嬉しかったはずです。
あれだけ医師としての道に専念していた仁。その仁が、口にするはずもない表現で言ったのですから。
咲は満足そうに微笑みを浮かべ、そして、自らも仁を抱こうと手をあげました。

でも、咲は諭すように「・・・医者が、そのようなことを言って、どうするのですか・・・」と言うんですね。
その姿は、この前のシーンの栄の姿とも重なります。

そう、直線的で、いかにも男性的な愛を見せた仁に対して、咲は、母性的な愛を見せるという表現となっています。
それは、終わってしまった、過ぎ去ってしまった、栄のシーンをも再び蘇らせている。
同時に、「どうするのでございますか・・・」と繰り返し呟き、仁を抱こうと手をあげたことで、女性的な愛も見せたのですね。
しかも、医の道から外れようとした仁の心を再び引き戻す・・・。

ああ・・・言葉が足りません。どう表現していいのか・・・。
もどかしい限りです。
まぁ・・・気を取り直して・・・。

そして、この時、主題歌の詩にあるように、二人の心の絆はしっかりと縫い合わされたはずです。

そして、それを待っていたかのように、仁は"ホスミシン"のことを思い出すんですよね。
これより前のシーンで「ホスミシンがあれば」と呟いた仁でしたが、その時は、思い出さない。
思い出すタイミングは、ここしかなかった。
仁と咲の心の絆がしっかりと縫い合わされた、この時しかなかった。

"歴史の修正力"は、この時まで待っていてくれたのかもしれません。
二人がこのような心の状態になるまで、その力の発動をひかえていたのでしょう。

思えば、仁が己れの存在を突き詰め、一種の悟りの状態に等しい精神状態となったとき、苦しい中でも自然な微笑みが出たとき、龍馬の声が心の中から聞こえると認識しました。
それまでの仁は、龍馬の声が聞こえても、どこか自分の体の外から聞こえているような気がしていたのでしょう。あたかも幻聴のように。
それが、実は、龍馬の声は、自分の頭の中、心の中から聞こえるという実感。そして、咲との心の絆。
この二つを"歴史の修正力"は待っていてくれた。
「これで二人は大丈夫」
"歴史の修正力"に思いがあるとするなら、そう思ったのかもしれません。
"歴史の修正力"が見せた"優しさ"なのかもしれませんね。

仁は、タイムスリップする直前の状況を思い出します。
手術した直後に姿を消した患者。
その患者を探していた時、非常階段から聞こえた音。
落ちてきた薬の瓶。
拾って自分のポケットに入れた。
その薬は・・・ホスミシン。

「もしかしたら・・・どこかに!」
「先生?」
咲の右手を握りしめた仁。
「咲さん・・・ちょっと待って下さい。すぐ、すぐ戻ってきます。絶対に治します!」
「はい・・・」
「じゃぁ・・・行ってきますね」
「はい」
二人の手が離れる。
よろけながら出て行く仁の後ろ姿。
仁の感触が残る右手を見る咲。
再び顔をあげた咲の目に何が映ったのか・・・。
咲の顔には、慈愛に満ちた微笑が浮かんだ。

「ちょっと待って下さい。すぐ戻ってきます」という仁の言葉に「はい」と返事をした咲。
咲はどういう気持ちで仁を見送ったのであろうか・・・。
結果的には、これが・・・。
涙、涙・・・。

未来へ

仁が6年前に落としたというホスミシンを手分けして探す仁友堂の一同。

夜。
提灯の灯りを頼りに草むらを探す仁と恭太郎。
場所は、二人が初めて出会ったところ。
すなわち、仁が江戸時代にタイムスリップしてきたろころ。

「ここは初めて会ったあたりですな・・・あの時に戻り自分に言ってやりたいです。『何があっても上野には行くな』と・・・」
「私も戻りたいです」

頭痛がきた。
(戻るぜよ、先生っ!)

(咲さんを助けたくば、戻れっち!先生の頭ん中におるやつが言うちょるがじゃ)

「えっ・・・あれがって・・・」

(先生はどこから来たがじゃ?)

「どこって・・・東京の・・・東京の・・・入口と出口は違う!?」
「入口と出口?」
「恭太郎さん、錦糸町はどっちですか?」
「錦糸堀ならあちらで」
恭太郎が指差す方向。
それは江戸からの出口・・・。

仁は、一歩、また一歩と出口へ向かう。

眠りから覚めた咲。
仁に握り締められた右手を見る。

野風の万華鏡の模様がかわる。
あたかも歴史が修正されていくように・・・。

いったん万華鏡から目を離し、安寿に微笑みかける野風。
安寿・・・フランス語で"天使"を意味する名前。
この江戸で未来を象徴する存在・・・。

「先生、入口と出口とは何のことで?」
仁を支える恭太郎。
辺りを見回す仁。

頭痛。

(この先じゃ、先生!)

「何をしておるっ!」
官軍の兵士が2名。

「官軍の残党狩りです。先生、逃げましょう!」

(急ぐぜよ、先生!)

恭太郎の言葉に耳を貸さず、先を急ぐ仁。

「先生っ!」

「止まれ!止まれと言うておるっ!」
刀を振り上げる官軍の兵士。

額を斬られた仁。

「先生ーっ!」
官軍の兵士に向かっていく恭太郎。
「先生、お逃げ下さい!早く!」

「急がないと・・・」
再び歩き出す仁。

「あちきは幸せな女でありんす」
万華鏡を覗き込む野風。
万華鏡の模様の変化。

「咲さん・・・」
足がもつれ倒れこむ仁。

万華鏡の模様がかわる。

「どうかあの二人にも幸せを・・・」
そう呟く野風。
万華鏡の模様の変化。

「待ってて下さい、絶対に治しますから・・・」
地面を這う仁。

右手をあげる咲。
万華鏡の模様の変化。

「お二人の想いを遂げさせておくんなんし・・・」
野風の言葉に誘われたかのように、安寿は万華鏡に触れようと右手をのばす。

遠ざかっていくものを追いかけるように右手をのばす咲。
万華鏡の模様の変化。
最後の変化・・・。

錦糸堀の崖に辿り着いた仁。

「ここ・・・?」

(戻るぜよ、先生・・・戻るぜよ、あん世界へ)

叫び声を上げながら身を乗り出す仁。

追いかけるように伸ばされ広げられていた咲の右手が閉じられてゆく・・・。

遅れて錦糸堀にやってきた恭太郎は、落ちているガラス瓶を拾い上げる。
不思議そうに夜空を見上げる恭太郎・・・。

・・・。

圧倒されましたね。この描写には・・・。

"歴史の修正力"の象徴としての野風の万華鏡。
仁が出口に近づく度に、その模様を変えていきます。

次第に薄れゆく記憶を引き止めるように手を伸ばす咲。
未来へ誘うかのように手を伸ばす安寿。

錦糸堀に着いた恭太郎は呆然としていました。
崖の下を見ずに、天を見上げた恭太郎。

なぜ自分はここにいるのか?
何かを誰かと探していたような気がする・・・。
それとも、一人だったのか?
官軍の残党狩りに追われ、ここまでやってきたのだ・・・。
ガラス瓶・・・。
そうか、これは咲の病を治す天からの恵みなのかもしれない・・・。

"歴史の修正力"が江戸の修正を終えた瞬間だったのでしょう。
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