三朝四朝又朝朝

思ったことなどを徒然に・・・・・・
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日曜劇場 「JIN -仁- 完結編」 第10話 最終章前編 感想その2 龍馬と仁
JUGEMテーマ:JIN -仁-
 
第3話の終わりに仁が語った「残酷で優しい未来・・・」
それが次第に明らかになってきた感じですね。


Ken Hirai@itoshiki hibi yo



龍馬と仁

龍馬の手術を無事終えた仁。
しかし、龍馬の容態は好転しないまま時は過ぎる。
咲は野風から預った手紙を龍馬に読み聞かせることを思いつく。

野風は、母になったこと、龍馬に支えられてきたことへの感謝、フランスに来るときは知らせてほしい、などと手紙にしたためていた。

仁は龍馬に声をかける。
「龍馬さん、野風さんから待ちに待った逢引のお誘いですよ、行かないでどうするんですか?」

その仁の言葉に返事するかのように龍馬は自発呼吸を始めた。
「これで後は意識が戻れば」と希望を持つ仁と咲、そして、佐分利。
仁は佐分利が休んでいる間、龍馬が興味を持ちそうな未来の様子を語る。

携帯電話やメールのこと、新幹線や飛行機などの乗り物のこと・・・。

ふと頭を押さえる仁。
「また頭痛でございすか?」と心配する咲。
「遠い未来の話の時は来ないんだよな・・・どうなんだっけ?この後すぐの歴史・・・おれ、地理だったんだよな・・・」
と嘆く仁。
訝しげに尋ねる咲
「あの・・・頭痛を起こしたいのでございますか?」
「頭痛が起こったら、龍馬さん、まだ生きられるってことじゃないですか・・・」

龍馬の目が開いた・・・。
「龍馬さんっ!」
佐分利を呼びに行った咲。呼吸器を外した仁。
龍馬に静かに話し始めた。
「妙なもんを見よったぜよ・・・」

龍馬は、意識を失っている間に見た光景を仁に話す。
それは仁が龍馬に語り聞かせていた内容とリンクしていた。

このあたり、ちょっと気になるんですよね。仁が語っていた未来の様子を龍馬が実際に見ていたかもしれませんね。仁と龍馬の意識がどこかでつながっていたのかもしれません。
そう言えば、仁は2回ほど龍馬の血を浴びているんですよね。東に斬られた時と手術中に。
これが仁のタイムスリップと関連してくるのでしょうか・・・。

「先生には、この時代はどう見えたがじゃ?愚かなこと・・・山ほどあったろう」
「教わることだらけでした。例えば・・・えっと・・・未来は、夜でもそこら中に灯りが点いていて、昼みたいに歩けるんです。でも、ここでは提灯を下げないと夜でも歩くことが出来ないし、提灯の灯が消えたら、誰かにもらわなきゃいけなくて・・・独りで生きていけるなんて、文明が作った幻想だな・・・とか。離れてしまったら、手紙しか頼る方法はないし、ちゃんと届いたかどうかも分からないし、人生って・・・ほんと・・・一期一会だな、とか・・・あっ、後、笑った人が多いです。ここの人たちは笑うのが上手です・・・コロリの治療の時、覚えてますか?誰も私を信じてくれないところに、龍馬さん、独りで患者を担いで来てくれたじゃないですか。あれで、私に対する風向きが変わったんですよね。ペニシリンのお金が足りない時も、龍馬さん、千両箱担いで戻ってきてくれたじゃないですか。本物の行動力っていうか・・・教わりましたよ、龍馬さんに。龍馬さんは、親友で、悪友で、私のヒーローでした。」
「でした、ち・・・わしゃ、まだ生きとるぜよ」
身を起こす龍馬。
「ところで、ヒーローって何じゃ?」

意識が戻ってからの龍馬、苦しかったでしょうが、笑わせるんですよね。
それが、また、悲しくて・・・。

悲しいときにも笑みを浮かべる・・・日本人特有の微笑みですよね。
小泉八雲ことラフカディオ・ハーンは『日本の面影』の中で日本人の微笑について深く考察していますが、八雲以外にも当時日本を訪れた外国人は、この微笑について触れたりしてますしね。
薩摩隼人の名で知られる薩摩の武士たちも普段は口元に微笑みを浮かべ人と接していたようです。
当時と比べて今はどうなんでしょうか。日本人の微笑みって減ったのかもしれませんね。
日本人の微笑みとか曖昧さというのは、時に批判の対象となったりしますし・・・。
現代人である仁は、当時日本を訪れた外国人のように江戸の人々の微笑みを新鮮に感じたのかもしれません。

そして、龍馬は仁のことを道標と言いましたが、仁にとって龍馬はヒーローだった。仁の言葉で、文久2年(1862年)からの仁と龍馬の様々な光景が蘇ってきました・・・。出会った当初は、それぞれ己の進む道を模索していましたが、お互いが影響しあい、認め合って、本当にいいコンビでした。幕末のヒーローは龍馬の他にもいますが、やはり、仁のヒーローは、西郷でもなく桂でもなく久坂でもなく高杉でもなくて、龍馬しかあり得なかったですね。

突然、容態が急変した龍馬。
「せんせい・・・わしゃ、ちゃんと、せんせいの生まれて来る国、作れたかの?・・・せんせいのように優しゅうて、馬鹿正直な人間が・・・笑ろうて生きていける国を・・・」
「・・・はいっ!」
「ほうかえ・・・まっこと・・・」
笑みを浮かべ目を閉じる龍馬。
心臓マッサージを始める仁。
「りょーまさーん!この後、確か、いろいろ大変なんですよーっ!いろんなとこで反乱が起きたりして、城とかも燃えてしまったりするんです!」
「先生・・・何言うて・・・」と不審がる佐分利。
「西郷さんとかも大変なことになるんですよっ!龍馬さん、いなくなったら、そんなことになるんです!まだまだやらなきゃいけないことあるでしょ!戻って来いっ!りょーまさーん!戻って来いっ!戻って来いっ!さかもとりょーまーっ!なんで頭痛が来ないんだっ!」

その時、仁は龍馬の声を聞いた。
(もうやめるぜよ、先生・・・ほれ、一緒に行くぜよ)
手を止めた仁は辺りを見回す。
「どこに・・・行くっていうんですか?」
改めて龍馬の顔を見る仁。
「どこに行くんですか?りょーまさーん・・・」
11月22日、坂本龍馬逝く・・・。

大学受験の時に地理を選択した仁がこの後の歴史を必死で説明するところとか、泣き笑いでしたね。
佐分利先生の突っ込みも健在だったし・・・。
でも、やっぱり、仁の最後の絶叫は泣けました。

そして、気になるのは仁にだけ聞こえた龍馬の声。
(一緒に行くぜよ)とは、どこに?現代に?
次回の最終回に明らかにされるのでしょう。

仁にとっては「残酷な未来」がとうとうやってきたって感じです。
命を助けた橘恭太郎と東修介が斬りあいをして、その二人が龍馬に刀を向け、東が龍馬を斬った・・・。
「俺はきっと、このためにここに来たのだ、この時のために・・・坂本龍馬を蘇らすために」
そう確信して龍馬の手術に臨んだが、龍馬を助けることができなかった・・・。
さすがに、これは・・・こたえますよね。

この後、仁は無力感に苛まれ、何度も自問自答してきた「江戸における自分の存在意義」について再び疑問を感じ始めます。
兄のことを泣きながら許しを請う咲。
咲にこれほどの悲しみを与えたのも、結果的には自分ではないかと考えてしまう仁。
江戸へ戻る道中も悩み苦しむ仁であった・・・。

しかし、仁先生、あそこは咲さんを抱きしめる絶好の機会だったと個人的には思ったのだが(笑)あー、でも、やっぱり無理か・・・江戸時代で、白昼で、人の往来の激しい通りだからなぁ・・・。
仁と咲に「優しい未来」が待っていることを願わずにはおれません。

江戸

江戸に戻った一行を待っていたのは、門が打ち付けられ罵りの言葉ばかりが落書きされた仁友堂の無残な姿。

「一体何が・・・」

仁友堂から偽のペニシリンの作り方を教わったという訴えがあったとのこと。
そのため仁の代わりに、山田先生が捕まり厳しい取調べを受けたが、勝海舟や松本良順、医学館の多紀の働きで三隅の陰謀が明らかになった。

「三隅は何がしたかったんでっか?」相変わらず良い間合いで尋ねる佐分利先生(笑)
三隅は、仁友堂を潰し、恨みのある仁をも抹殺しようと企んでいた。
男の恨みも怖いですね。そう言えば、これは史的にもほぼ確実視されているんですが、長州軍そして官軍を指揮して幕府と戦った大村益次郎は薩摩の海江田信義から恨みを買って暗殺されています。大村益次郎も医学的知識や技術は確かなものを持っていました(福沢諭吉と同様に、あの緒方洪庵の弟子ですからね)が、人間関係というか人付き合いの点では何かが欠けているようか感じだったらしい。仁ともどこか共通した部分があるように思えますね。

ともかく容疑も晴れ、再出発できると喜ぶ一同を前にして、仁は仁友堂を終わりにすると言い出す。
東や恭太郎、龍馬、咲、そして、目の前にいる仁友堂の先生たち・・・皆、自分のために運命の歯車を狂わせたという思いが仁にそれを言わせたのであった。そして、仁は「私の頭の中には癌がある」ということも告げる。

「私たちに病人を置いて、出て行けとおっしゃるのですか?そのようなお言葉に従っては、緒方先生に向ける顔がございませぬ!」
そう言った山田先生は、仁に緒方洪庵の額を見せる。

「国の為 道の為」

「先生、私の夢はこの世で一番の医者になることでございました。先生が疫病神でも、鬼でも、何や変な夢ばっか見とっても(笑)出会えたことを後悔したことは一瞬たりともございません!」と佐分利。
「先生、私どもに持てる全てを教えて下さいませ・・・国の為、道の為に」と咲。

仁友堂の先生たち、そして、今は亡き緒方先生に救われた仁でした・・・。
これは、仁にとって「優しい未来」なのでしょう。

江戸城無血開城

橘恭太郎は仁を訪ね、京都での事は他言無用にしてほしいと仁に頭を下げる。
仁は静かに語り始める。

「恭太郎さん、龍馬さんの最期の言葉は『この国をちゃんと作れたのか』でした。死んでいった人達にできるのは、その人達が、もう一度生まれてきたいと思う国をつくることだって、ずっと思ってたんだと思います。・・・このことを忘れずに、前を向きませんか?」
「はい」と頷く恭太郎。

そう、「南方仁がおれば、坂本龍馬は死なん!」なんですよね。
仁の想いが龍馬から東修介に伝わっていったように、龍馬の想いが仁を通して恭太郎に伝わっていく・・・龍馬は死んではいない。
これで恭太郎にも明るい未来が開けるといいのですが・・・。

もう一人、仁を通して龍馬の存在を再認識した人がいます。

官軍が江戸へ迫ってきて、官軍の最高指令である西郷との談判を明日に控えた勝海舟。
勝は、愛する江戸が火の海になるかどうかの瀬戸際で、緊張のあまり胃の腑に痛みが出て仁の元を訪れます。

「じゃぁ、診てみましょうか」
「訳は分かってんだよ。明日、西郷との談判だからよ。上手くいかなかったら、てめらの手で火をかけて、みんなを逃がせって、おいら、実は、新門の親分に頼んでんだ」
「なんで、そんな・・・」
「西郷を話し合いに応じさせるためさ・・・焼き払われた江戸に入ったって餌はなくなるだろ」
「すごい賭けですね・・・」
「先生、これだけ教えてくれ。江戸は火の海になるのかい?ならないのかい?これが禁じ手だってことはよく分かってんだ」
勝の真剣な様子に必死で歴史を思い出そうとする仁。
「火の海・・・火の海・・・」
しかし、ここで何かに気付いた仁。
「・・・でも、それって、勝先生次第じゃないでしょうか?」
その言葉に、ニヤリと笑った勝海舟。
「そう・・・そうだよな・・・」

龍馬の想いが大政奉還を実現させた。勝の想いで江戸を救うことも実現できるはず。仁はそう言いたかったでしょうし、勝もそれに気付いたはずです。

談判の日。

「江戸を火の海にしたって、一つもいいこともあるめぇ。列強の餌食になるのが落ちだと思わねぇか?おれらがやっているのは・・・」
湯飲みの蓋をとる勝海舟。
「この茶碗の中の戦いと一緒よ」
「坂本さあが、以前同じこつを言われもしたぞ」
「あんた、勘違いしてるよ。おいらがあいつを真似してんじゃねえ。あいつがおいらの真似をしてんだよ。あいつとおいらは一緒なんだよ。あいつは終わっちゃいねぇんだよ・・・西郷さん」
「・・・わかりもした」

徳川幕府の象徴である江戸城をめぐる戦が回避された瞬間であった。
龍馬の想いが海舟と同化し、再び、西郷へと伝わった瞬間でもあった。
龍馬が死んで武力討幕に踏み切った西郷が江戸城攻撃の中止を決めたのである。

小日向文世演じる勝海舟、実物もこんな感じだったろうと思わせる演技でしたね。批判や批評をしつつも自分の手柄などをさり気なく入れたりする俗っぽいところとか(笑)

そんな勝海舟が言い切りました。「あいつは終わっちゃいねぇんだよ」と。
龍馬から仁、仁から勝海舟、そして、勝海舟から西郷へ・・・。
龍馬の想いは生き続ける。

舞い落ちた雪

咲から龍馬の形見を渡された野風。
雪華文様のかんざしであった。

「お亡くなりになったのは、確か、霜月の二十二日の夜と・・・あの日は初雪が降りんしたな・・・坂本様・・・お久しぶりでありんす・・・」
涙ながらに野風はかんざしをさした。

あの日、安寿を抱きながら思い出を語っていた野風。
「おっかさんは昔、雪になりたいと願ったことがありんしてな・・・そうすれば、どこへでもへ行けると・・・愛しい方の肩に落ちていくこともできると・・・」

雪になった龍馬は野風の髪に留まることとなった・・・。

涙、涙・・・。
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